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それは神話と歴史の交わる時代。神々の戦いは熾烈を極めていた。

愚かしくも神々を出し抜こうと考えた人類は一人の少女の運命を狂わせる・・・。

 

人里離れた土地、その御階を上り詰めた先に古の巫女の末裔がいた。

その母なる微笑みは争うことなど知りようもなく、希望を抱き恐れる存在など何もなかった。

その魂は邪を退ける強すぎる光として歴史から隔離されていた。

 

一方その頃、人類は混沌より現われし邪神の脅威に晒されていた。

人類は抗った。だがしかし、その圧倒的戦力差の前には防戦を強いられる一方であった。

大人達は最後の希を一人の少女に託す他ない現実を知ることとなる。

 

歌を愛した彼女は何も言わずに微笑み

歌を捨てて鬼となることも厭わなかった・・・。

 

ずっと独りだった。故に恐れる存在を知らなかった。

 

その勇猛なる進撃の末、彼女は独りではなかったことを知る。

 

カードに導かれて集った8人の仲間。

大切なものを捨てることで手に入れた大切な8人の仲間。

 

独りでは不可能だったことも仲間がいれば無限の可能性を感じることができた。

 

幾重もの死線を潜り抜け、運命を共に駆け抜けると誓った彼女らだが、偶然か必然か、

誰にも打ち明けることのない同じ思いを胸に秘めていた・・・。

 

愛のため、生き残るため

勝利を掴めと輝き叫ぶ。皆の笑顔を守りたい。

精霊の巫女は今立ちあがる。 

あの九つの星の向こうに見える明日を信じて。

 

死闘の末、邪神を追い詰めた。

翡翠の剣を急所に打ちたて、その身体は崩れゆく。

 

襲いかかる強烈な違和感。

 

身体が崩れ徐々に灰となっているのに哂っている・・・!?

 

そう、邪神とは概念であり同時に現実でもある。

人が意思を持って在り続ける限り必ず隣りあわせで存在している。

矮小な一つの終焉は所詮はハジマリにすぎなかったのだ。

 

気丈に振舞っていた彼女たちの瞳にも薄らと絶望の色が宿る。

 

物語は続く。

 

降り止まない雨に打たれ、終わることのない戦いを憂う。

世界は日を追うごとに絶望の色が濃くなってゆく。

戦況は変わらないどころか悪化していた。

このままではそう遠くない未来、人類は屈することとなる。

 

彼女は独り決意する。

悠久を凍れる時の中で過ごすことを。

 

なんということはない、また独りに戻るだけだ。

頬を伝う雫は雨なのか、涙なのか。

もはや本人すら知りようもない。

 

歌を愛した彼女は微笑んで

器を捨て星と化した

 

最後の戦いへ。新たな命を守るために走り出す。 

8人の悲しみを十字架として背負うことが

未来へと繋ぐ礎となるのなら。

 

この星の未来を守るため明日を掴めと輝き叫ぶ。

 

混沌を超えて終末が近づく。

 

無限の闇へと旅立つ今際の時、少女は一つ願いを神に祈る。

 

もしも生まれ変われるのなら

争いなどない世界で仲間と歌を歌っていられるように・・・と。

 

凍れる時の中に身を投じた少女の願いは星屑となり人々を照らす。

仲間たちは己の無力さと彼女の身勝手さに激怒し嗚咽する。

ようやく訪れた平穏を暢気に喜ぶ人類を歯がゆく思いながらも、これが

彼女の望んだ未来だと理解するのに長い時間を必要とした。

 

ならばせめて、忘れることのないよう歌い伝え続けよう。

 

『人生』

『雪の賛美歌』

『真夏の太陽』

『這いよる愛』

『自由への疾走』

『刹那の律動』

『青春の足音』

『死・生・現実』

『名もなき少女』

『始まりの歌』

 

希望が散りばめられた数々の歌は人々の願いを紡ぎ続けるだろう。

8人の仲間は・・・否、彼女を含めた9人は"音楽の女神"として語り継がれてゆく。

 

未来永劫に・・・!

~ Spiritual・SAGA ~

※こちらは『The Squeal Idol Festival』特設サイトにて公開している歌詞とは異なるものであり、より物語の世界に入り込むための語り部:ノーザン・キラーから皆様へのメッセージとなっております。

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